高次脳機能障害とは、外見上は全く異常なく普通に見えるのですが、頭部外傷や頭蓋骨骨折脳、脳挫傷、びまん性軸索損傷、クモ膜下出血などの傷害を負って、脳に重大な損傷を負っため、以前と比較すると記憶力が低下したり、感情のコントロールができなくなる障害が残ることです。高次脳機能障害は、被害者の救済の必要性が極めて高いにもかかわらず、見過ごされやすいという特徴があります。
そして、高齢者の高次脳機能障害は大人のそれと比較して一層見過ごされやすいという特徴があります。
その大きな理由として、高齢者の高次脳機能障害のケースでは、事故後に記憶力の低下や怒りやすくなるなどの症状が出ても「年のせい」にされてしまうことがあげられます。医師からも「年のせいです。あまり気にしないでください」と言われることが多く、ご家族の方も何かおかしいと気づいていても、医師からそのように言われた場合には「そうなのか」と納得してしまい、その結果、高次脳機能障害に強い弁護士に相談をせず、高次脳機能障害が見過ごされてしまうのです。
キーワードは「年のせい」です。「年のせい」と言われた場合でも、事故後に記憶力の低下や怒りやすくなるなどの症状、あと臭いや味がしなくなったとかなどの症状が出ている場合には、高次脳機能障害である可能性がありますので、高次脳機能障害に強い専門の弁護士に相談するようにして下さい。