今回は、高次脳機能障害の見過ごされることを防ぐ確実な方法について述べたいと思います。

高次脳機能障害は、頭部外傷や頭蓋骨骨折、脳挫傷、びまん性軸索損傷、くも膜下出血、硬膜下血腫などの傷害を負ってしまったことで脳に重大な損傷が残ったため、以前と比較すると記憶力が低下したり、感情のコントロールができなくなるという障害が残ることですが、この記憶力の低下や感情のコントロールができなくなるという症状は人間の内面にかかわる部分であることから、骨折等の目に見える後遺症と異なって、見過ごされやすいという特徴があります。

そして、高次脳の被害者の救済をもっとも難しくしているのは、この「見過ごされやすい」という特徴の一点にあるといっても過言ではありません。

この見過ごしを確実に防ぐためには、高次脳機能障害を見つける方法についての発想を大きく変える必要があります。

具体的には、①高次脳機能障害とはっきり診断されてからとか、②家族の方が後遺症が残っていると確信してから、相談にくるのではなく、頭部に大怪我をした場合には、何はともあれ、高次脳機能障害について多数の実績があって、専門性の強い法律事務所に相談するということです。

私の事務所では、相談を受けてすぐに、脳のMRI画像やCT画像をチェックして、異常所見がないかまず確認します。

そして、異常所見があれば、ご家族に聞き取りを行うとともに高次脳機能障害の検査である神経心理学検査を実施してもらい、高次脳機能障害でないか確認します。

つまり、入口の段階で高次脳機能障害かどうかのチェックをしてしまおうということです。

このように入口の段階で高次脳機能障害かどうかのチェックをしないと、高次脳機能障害の見過ごしを防ぐことは難しいと思います。

高次脳機能障害のケースでは、適正な等級の認定と賠償額の補償を受けないとご本人だけでなくご家族の将来の生活が破綻してしまいます。

そのため、万が一、交通事故にあわれて頭部外傷や頭蓋骨骨折、脳挫傷、びまん性軸索損傷、くも膜下出血、硬膜下血腫などの傷害を負ってしまった場合には、何はともあれご相談に来てください。高次脳機能障害であるかどうかのチェックを当事務所が無料で行います。