事故態様
小学校入学前の被害者が、信号機の設置されていない横断歩道を横断していたところ、停止することなく直進して自動車に衝突されるという交通事故にあい、額に傷が残ってしまいました。

ご相談のきっかけ
親御さんから息子が醜状障害として後遺障害等級14級10号が認定されて保険会社から示談金の提示がありましたが、示談してよいのかどうかわからないということで相談に来られました。

相談のポイント
まず、保険会社は、 男の子ということで醜状痕について後遺障害等級14級10号で損害額を計算していたのですが、事故後に自賠責の等級の基準が、男性であっても女性と同様に醜状痕については14級ではなく12級に変更になっていました。
そこで、後遺障害等級12級で損害額を計算して請求することができ、また賠償額も裁判基準まで上げることができるとご説明して、ご依頼を受けました。

相手方との交渉・裁判による解決
後遺障害等級12級が相当であるとして賠償請求しましたが、相手方は14級を譲らず、また遺障害逸失利益も否定してきました。
そこで、裁判により解決を図りましたが、最終的には、①後遺障害等級12級14号相当であること、②後遺障害逸失利益も相当程度認めさせることで和解しました。
結果として、当初の相手方の提示額よりも600万円増額した800万円の賠償額の支払いを受けることができました。

ポイント
男性の醜状障害について最新の裁判例等を提出し適切に主張し、事故当時は自賠責の基準では14級10号であったが、裁判では12級14号として認められたこと 後遺障害等級に争いがある場合に裁判をすることで裁判基準での賠償額の支払いを受けることができたこと