令和元年6月18日に、「STVラジオ 解決ラジオ 教えてあきちゃん」のコーナーで「交通事故 弁護士費用特約」のテーマでお話をしました。コーナーで取り上げたテーマを紹介します。

弁護士特約とは、ご自身の自動車保険につける特約の1つで、交通事故の賠償交渉について弁護士に依頼する場合、その弁護士費用が出るというものです。

この弁護士特約について気を付けなくていけない点があります。
それは、依頼する弁護士は自分で選ぶべきということです。そして、弁護士を選ぶ際は、被害者側の専門性、実績がある弁護士に依頼すべきです。

なぜ、このような当たり前のことをわざわざ述べるかというと、交通事故にあわれた方が、自分の加入している保険会社の担当者に対して、「弁護士費用特約を使って弁護士を頼むことを考えていますが、弁護士費用特約を使えますか。」と確認した際に、担当者から弁護士を紹介されるケースが非常に多く、自分で弁護士を選べることを知らなかったかという方が結構いらっしゃるからです。

そして、保険会社が弁護士を紹介する場合には、被害者側の専門性、実績がある弁護士を紹介することは通常考えられません。
その理由をご説明します。
まず、被害者側の専門性、実績がある弁護士を紹介してしまうと、その弁護士は、適正な後遺障害等級の認定を受けて、加害者側の保険会社に対して高額の賠償を請求することになります。これは被害者にとってメリットですが、弁護士特約の保険会社にとってはデメリットとなります。

なぜなら、被害者のために得た経済的利益も大きくなるのですから弁護士特約の保険会社が弁護士に支払う弁護士費用も大きくなるからです。
つまり、弁護士費用特約の保険会社としては、弁護士費用を抑えたいというインセンティブが働きますので、被害者側の専門性、実績がある弁護士を紹介するということは、経済的合理性の観点から考えにくいのです。

これは、弁護士特約の保険会社が、意図的にそのようにする、しないの問題ではありません。制度の仕組みとして、弁護士費用特約の保険会社としては、弁護士費用を抑えたいというインセンティブが働いてしまうのです。
ですから、被害者の方は、保険会社から紹介された弁護士ではなく、自分の判断で、被害者側の専門性、実績がある弁護士を選ぶべきなのです。