case76

事故態様

相談者は、40代の女性で、自転車で交差点の横断歩道を横断中に、右折してきた自動車に衝突されるという交通事故にあいました。

ご相談のきっかけ

相談者は、右示指MP関節橈側側副靭帯損傷による右指示基部痛の症状について後遺障害等級14級9号が認定されていたのですが、保険会社からの提示額が適正なのか教えてほしいということでご相談に来られました。

解決のための基本方針

保険会社の示談金の提示額を確認したところ、傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益が裁判基準よりも著しく低く提示されていました。
特に、後遺障害の提示額に至っては、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益の項目さえ示されておらず、自賠責基準の75万円だけを提示しているという有様でした。
そこで、傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、遺障害逸失利益の金額を裁判基準に近い金額まで増額することができることをご説明して、ご依頼を受けました。

解決内容

保険会社と交渉して、傷害慰謝料を50万円、後遺障害慰謝料及び遺障害逸失利益で155万円増額させました。
結果として、賠償額を当初提示額よりも220万円ほど増額させることができました。

弁護士のコメント

・本件は、保険会社の当初の提示額が、休業損害及び後遺障害の補償について自賠責基準で計算されており、あまりにも被害者軽視の示談額でした。被害者の方は、示談額が適正かどうか検討することは不可欠です。
・本件の依頼者も、もしこのまま保険会社のいう通り示談していたら大変なことになっていたと話しておりました。
・本件のように、保険会社の示談金の計算書において後遺障害の補償項目で、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益が区別されていない場合や自賠責基準の75万円だけが提示されているような場合には特に要注意です。
・保険会社の提示額は、裁判基準よりもかなり低く提示されている可能性があり、その場合には保険会社と交渉することで裁判基準まで増額することができます。
・本件は、保険会社が自賠責基準しか支払おうとしないという典型的なケースでしたが、当事務所が交渉することで裁判基準まで増額させることができました。